【読書メモ】アジャイルレトロスペクティブズ
2015-12-15 アジャイルレトロスペクティブズ
これ読んだ。
アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き
- 作者: Esther Derby,Diana Larsen,角征典
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2007/09/01
- メディア: 単行本
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定期的に立ち止まって、次のように質問することで仕事はうまくいく。
「今後も忘れずにやりたいことは何か?やり方を変えた方がいいものは何か?」
--Linda Rising
まとめのまとめ
- ふりかえりの目的を決めること(抽象的でポジティブなもの)
- チームの価値観を持つこと(物事を決める時の価値基準)
- チームの約束を持つこと(具体的で実行可能なもの、3〜5つ)
- 場の設定>データを集める>アイデアを出す>行動の選択>終了、のステップを踏むこと
- 決めたことは書き出すこと、心に留め、いつでも参照可能なこと
全体構成
- 1章:レトロスペクティブの進め方
- 2章:レトロスペクティブの目標
- 3章:リーダー(ファシリテータ)のふるまい
- 4~8章:アクティビティの進め方
- 9章:プロジェクト全体のふりかえり
- 10章:
今回は1~3章をまとめて、概要を整理する。
4章以降は具体的な手法なので、必要なものは都度まとめる。
1章:レトロスペクティブの構成
レトロスペクティブファシリテーター集会のメンバーが行き着いた、うまくいく構成。
- 場を設定する
- データを収集する
- アイデアを出す
- 何をすべきかを決定する
- レトロスペクティブを終了する
1.場を設定する
この工程は絶対に省略しないこと!
- まずは全員に口を開いてもらう。
- 喋らなくて良いという、暗黙の了解を作らないために。
その後、以下のことを「口に出して」確認すること。
- レトロスペクティブの目的
- 今回の目標
- 所要時間
- チームの約束
2.データを収集する
データを収集することで、共通の理解を得る。
共通の理解がないと、個人の意見や信念を正当化してしまう。
まずは客観的なデータ。
- イベント(MTG、何らかの決定、、、)
- メトリクス(バーンダウンチャート、ベロシティ、、、)
- 完了したストーリー
もう半分は「感情」データ。
- 感情的な内容に言及することを避けていては事態は進展しない。
- ただし、感情を出しすぎないこと、効果的なふりかえりができないため。
3.アイデアを出す
- 安易に解決策に飛びつかない、大抵、最初に出るのは最良の案ではない
- 考える、議論する時間を設けること
4.何をすべきかを決定する
一つか二つに絞る
- チームがコミットできて、確かな効果が現れる項目
- 自分たちでできることを選ぶ、他人が変わるのを待つのは無駄な努力
5.レトロスペクティブを終了する
- 経験を文書化する方法を決めて、フォローアップする
- チームが、自分たちでこれを所有する意識を持つこと
2章:チームに最適なふりかえりを定義する
チームの状況・歴史を明確を知る
- チームが100あれば100通りの文化・風習がある
- 絶対的な正解はない
- まずは状況を知ること
レトロスペクティブの目標をたてる
ここは、定量的に測定可能なものは避けたい。かつ、ポジティブなものを。
- プラクティスを改善する方法を見つける
- うまくできているものを見つける
- 目標を達成できなかった理由を理解する
- 顧客への対応を改善する方法を見つける
- 関係を修復する
ネガティブな目標は、議論が非難の方向にいく。
- 「テストでうまくいかなったことを解明する」など
3章:ファシリテーターの役割
ファシリテーター
場を管理する。
- メンバーのモチベーションに気を配る
- 全員が意見を出せるようにコントロールする
- マネージャが会話を支配することの無いように抑制する
- 集中できる時間で切り上げる、続けるなら別の時間をとる
ファシリテーションに集中する。
- 議論の内容が自分に関わりがあると、議論に参加してしまいがち
- 内容に踏み込み過ぎない、プロセスの管理に注意を払う
チームの約束を破らない、破られたら指摘する。
- チームの約束は必ず破られる。
- しかし黙認すると、チームの約束が形骸化して効力がなくなる。
- 指摘はメンバー間で行って良い。
他人を非難しない、非難があったら指摘する。
- 人の行動を指摘しない。
- 現在の状況、それで自分(or チーム)がどう困っているか。だけでよい。
- 指摘はメンバー間で行って良い。